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コラム

シリーズ 〜今さら聞けない路線価〜

第1回 路線価を身近に考える

 国税庁が8月1日に平成18年分の相続税や贈与税の算定基準となる2006年分の路線価(1/1現在)を発表したことに関連し、各メディアでは対前年変動率、最高路線価(税務署管区別)等の様々な特集が組まれています。
 しかし、税務署管区は馴染みが薄いため、ピンとこない方も多いと思われます。
 そこで、今回、私たちの生活に馴染みのある「駅エリア別」及び「主要都市別」を切り口に、最高路線価を集計・比較してみました。

【グラフ1】駅エリア別 最高路線価(山手沿線)

【グラフ1】駅エリア別 最高路線価(山手沿線)

 【グラフ1】は、東京都内の動向を知る上で最もポピュラーで、乗降客数の多いJR山手線の比較です。東京駅エリアが1600万円/m2台と破格で、有楽町・新宿・渋谷が1000万円/m2以上となっています。次いで、新橋・原宿・秋葉原・御徒町・池袋・上野・神田が4〜600万円/m2台、品川・田町・代々木・浜松町・五反田・目黒・恵比寿・高田馬場が2〜300万円/m2台。最も低いのが田端の66万円/m2です。

一方、最高路線価の対前年度変動率をみると、ほぼ全駅エリアでプラスとなっています。原宿の+30.3%を筆頭に、渋谷・品川・田町・浜松町・有楽町・東京・代々木が+10%以上となっています。逆に上昇率の低かった駅エリアは、田端・鶯谷の±0.0%をはじめ、巣鴨・目白・駒込・新大久保が+2%未満となっています。

 総じて山手沿線では、ターミナル駅エリアや南西部が地価・上昇率共に高く、下町に近い北部は低くなっています。

【グラフ2】主要都市別 最高路線価(全国)

【グラフ2】主要都市別 最高路線価(全国)

 【グラフ2】は、全国の主要都市の比較です。東京区部(中央区銀座)が1872万円/m2(+26.4%)と破格です。次いで、大阪(北区角田町)496万円/m2(+19.2%)、名古屋(中村区名駅)460万円/m2(+26.4%)、福岡(中央区天神)396万円/m2(+15.5%)、横浜(西区南幸)387万円/m2(+11.5)、東京多摩(立川市曙町)352万円/m2(+11.4%)と続きます。

 平成18年度の路線価では、変動率に都市の明暗がはっきりと表れています。例えば、北海道・東北ブロックでは、札幌+10.1%・仙台+4.4%に対し、秋田が-17.9%です。関東甲信越ブロックでは、政令指定都市が全てプラスなのに対し、前橋-12.8%・甲府-12.8%・長野-8.9%です。中京圏では、名古屋+26.4%に対し、津-4.8%です。近畿・北陸ブロックでは、大阪・京都・神戸のプラスに対し、福井・和歌山がマイナスです。西国ブロックでは、福岡・岡山・広島がプラスなのに対し、政令指定都市の北九州をはじめ、松江・宮崎などが大きな下落率を示しています。

 総じて、もともと地価の高い都市はますます高くなり、低い都市はますます低くなる傾向があるといえます。

 今回は路線価を馴染みのある駅エリア比較・都市比較という角度から分析しましたが、そもそも路線価とは何でしょうか。本来は、相続税の算定に使うものですが、転じて、土地取引の指標、景気指標、街の価値の指標等として数値が一人歩きをしている面があります。

 次回では、路線価本来の機能をもう少し詳しく説明いたします。

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